子どもにご飯を食べさせたり、公園に行って子どもを遊ばせて家に帰ったらお風呂の用意をして晩ご飯の準備をする。
そんな毎日の繰り返しで子育てに疲れているお母さんやお父さんが多いのではないでしょうか。
実際に私も4歳の1人娘がいますが、子どもができてから1日がとても速く感じゆっくり休めないと思うようになりました。
私でさえこうなので、奥さんからするともっと子育ての疲れは大きいはずです。
子育てはとても疲れるものですが、その疲れをやりがいに感じさせてくれる本があります。
本の名前は、堀田はるなさんが書かれた「モンテッソーリ・メソッド」です。
この記事では、「モンテッソーリ・メソッド」を読んで気づいた子育てに疲れる原因と解消法について説明します。
ぜひ、最後まで読んでいただき子育ての参考にしてみてください。
子育てが精神的に疲れる4つの原因
子育ては、ご飯を食べさせたり遊ばせたりお風呂に入れたりとやらなければならないことが多いです。
ただ肉体的だけなら世の中のお母さんやお父さんの多くが子育てに疲れているといった現状にはならないでしょう。
子育てが疲れる原因には4つの精神的疲労があると考えられます。
それでは、1つづつ見ていきましょう。
原因①教育しようという考え方
子育てをしていると、つい親の言うことを子どもに聞かせようとしてしまいがちです。
そんなとき、「モンテッソーリ・メソッド」を読んで気づかされます。
モンテッソーリ・メソッドの大前提は、「学びの主体はあくまで子どもである」ことです。」
(中略)
子どもが心から何かをやりたいと思い、自分の手や体を動かした体験を通して得たもの、これこそが子どもにとっての本物の学びです。
(中略)
子どもをしっかり観察できているか、彼・彼女の気持ちによりそっているか考えてみましょう。
(中略)
「教育」しようという発想をいったん脇に置いて、わが子をよく観察して、その気持ちによりそうところから始めてみましょう。
引用元:堀田はるな「モンテッソーリ・メソッド」P55参照
親の都合で言うことを聞かせようとして、子どもが言うことをきかずイライラしてしまいます。
でも「子どものやりたいようにさせてみよう」
と、決めてしまうと割と子育てで疲れにくくなります。
原因②人と比べてしまう
子育てをしていると、ついよその家庭と比べてしまうことがあります。
人と比べると自分や自分の子どものダメなところが気になって疲れてしまいます。
そんなときは、次の内容を参考にしてみてください。
「子供の家」では、子どもがそれぞれの興味・関心にしたがって活動を展開しています。同じ材料を使って製作物を作ることもありますが、それぞれの個性がうかがえるような、「その子らしい」仕上がりになります。人と同じような物を作る必要性はどこにもないからです。
(中略)
子どもたちは自分をでおもしろい形を考えたり、友達の作品を真似たりしながら独創的な作品を作っていきました。そこには「人と同じで安心」という感性はありません。人と自分は違って当たり前なのです。
引用元:堀田はるな「モンテッソーリ・メソッド」P200参照
考えてみると当たり前ですが、人と違っていて当然のはずです。
でも、どうしても人の良いところが気になってしまうという方は、自分や自分の子どもの良いところを探してみてはどうでしょうか。
例えば、ご飯を全部食べれたとか、嫌いだった野菜を一口食べてくれたとか。
小さいことでも子どもの良い点と認めることは、子どもにとっても親にとっても都合が良いです。
原因③完璧主義
何でもきっちりやらないと気が済まない方がいると思います。
でも、完璧なことって疲れます。
特に、人に強要してしまうと余計に疲れてしまうでしょう。
なんでもよく気がついて、面倒見のよい「できる」お母さんに最もありがちな失敗は、子どもの要求を何でもくみとって、何か言い出す前にさっさとやってあげてしまうことです。
(中略)
子どもがまだ赤ちゃんの時期であれば、赤ちゃんが泣いたらすぐにそばに行ってあやしたり、オムツを取り換えたり、ミルクを飲ませてあげたりしなければならないでしょう。しかし、乳児期以降には少しずつ自分でできることが増えていくように上手に仕向けていきましょう。
(中略)
いつも時間に追われて、イライラしながら子どもの世話を焼く必要がなくなれば、親にも心に余裕が生まれます。親の気持ちがゆったりすれば、子どもの気持ちも落ち着きます。
引用元:堀田はるな「モンテッソーリ・メソッド」P117~120参照
できて当たり前じゃなく、できなくて当たり前と考えるとイライラすることは軽減できます。
子どもが少しずつできるようになっていく過程を楽しむぐらいの心の余裕がある方が、子育てで疲れにくくなります。
原因④理解しようとしていない
子どもは大人には理解できない行動をとることがあります。
布団の上で飛び跳ねたり、物を投げたりヒヤヒヤすることがあります。
子どもがこれをやりたいと言い出す前に、「こんな子になってほしい」「他の子はこんなふうにできるのに」と親の希望ばかりを伝えていないでしょうか。空いている時間に習い事ばかり詰め込んではいないでしょうか。ひょっとしたら、子どもは「お母さんが好きではなさそうなこと」をやりたいと思っても、あえて言わないでいるだけか、あるいはそもそも好きなことを探す暇がないほど忙しいだけかもしれません。ですから、まずは子どもを「教育」しようという発想をいったん脇に置いて、わが子をよく観察して、その気持ちによりそうところから始めてみましょう。
引用元:堀田はるな「モンテッソーリ・メソッド」P57参照
突然の子どもの行動に怒ってしまうことがありますが、子どもの行動を観察して何でそういう行動をとるのか考えるとイライラも軽減されます。
私の子どもは、体を動かすことが好きで一緒に追いかけごっこなどしてあげるととても喜びます。
でも、人形遊びなどは集中したいらしく、逆にかまってしまうと怒ってしまいます。
子どもは子どもで考えてることがあるんだと思いました。
【我が家の反省点】子どもができると勘違い
子どもがおもちゃを片付けないときやモノを投げたとき感情的に怒ってしまうことがあります。
「なんで、ちゃんと片づけないのっ!ご飯食べる時間でしょっ!」
「ご飯食べなくていい。もっと遊びたいっ!!」
といったやり取りは割と日常的にあるんですが、子どもの行動が理解できずついイライラしてしまいます。
このケースの場合、先ほど説明した中でいうと4つ目の原因が当てはまると思います。
子どもを理解せず、結局大人目線で考えていたからです。
子どもと大人を違う生き物として考えたら、子どもの行動を理解しやすくなるし大人の都合をなるべく押し付けないようにしようと心がけるようになりました。
とはいえ、ご飯を食べずにいつまでも遊んで良いというわけではないです。
子どもは遊ぶのが仕事で、いったん夢中になるとやめることを嫌がる。
これってどこのお子さんにも当てはまる子どもの特徴じゃないでしょうか。
子どもの特徴を理解したうえで、じゃあ大人はどう行動するべきなのか?
具体的な取り組みについては後述しますが、それを考えようとすると子どもに対するイライラは少し軽減されます。
子どもの目線に合わせるための6つの取り組み
子育てで疲れる原因をみてきましたが、一番の原因は子どもを大人と同じ目線でみているからです。
子どもはまだ知っていることが少ないので大人の常識は通じません。
だから、子どもの目線に合わせて考えるだけでも子育ての疲れは軽減できるはずです。
これから子どもの目線で考える6つの取り組みについて説明していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
1.子どもに選ばせる
子どもがしたいことじゃなくて親が先に誘導してしまうことがあります。
例えば、子どもが着たい服じゃなくて、そのズボンにはこの上着が合うからこっちの服にしなさい。
つい親の感覚で決めてしまうことがありますが、子どもには子どもの感覚があるのです。
自分のことを誰かに勝手に決められることが好きな人は、おそらくいないと思います。同じように、子どもも自分のことは自分で決めたいと願っています。
(中略)
はじめはお母さんがある程度選んだうち「これとこれなら、どっちにする?」と提案するだけでもいいと思います。自分で好きなものを選べば「自分の持ち物」として認識できますし、愛着がわきます。選択する習慣を持たせることは主体的な子どもが育つ第一歩です。
引用元:堀田はるな「モンテッソーリ・メソッド」P128参照
子どもの服を選ぶとき、親の趣味でこっちの方が良いんじゃないと、選んでしまっていることないですか?
子どもにもちゃんとこれが良いといったこだわりがあるはずです。
自分で決めるといった主体性をもたせるためにも、できるだけ子どもに選ばさせてあげましょう。
2.子どもが扱える物を用意する
子どもの持ち物を選ぶとき、つい親の好みで選んでしまいます。
見た目の可愛らしさも良いですが、どうせなら子どもの基準で考えたいです。
自分でできるようにするために、持ち物はできるだけ子どもが扱えるものにします。子どものものを選ぶときにはついかわいいデザインのものを選んでしまいがちですが、まずは「わが子が自分で使えるか」という視点で見てください。
引用元:堀田はるな「モンテッソーリ・メソッド」P122参照
子どもが扱いやすいかどうか機能面で選ぶことで、子どもが自分の物として愛着がわき自分でできる行動がふえることが理想的です。
3.子どもの物の置き場所を決める
子育てで疲れを感じる一つが子どもの片付けじゃないでしょうか。
子どもが片付けやすいように工夫する必要があります。
部屋の整理整頓をして物をいつも同じ場所に置いておけば、いざ使おうというときにいちいち探す手間が省けます。子ども部屋も同じです。おもちゃや絵本をいつもと同じ場所にしまっておけば、子どもが欲しいときに自分で取り出せるようになります。
(中略)
兄弟でひとつのストッカーを共有する場合は、ひとつの引き出しを個人で使えるように場所を分けてください。どこが自分の引き出しがわかるように「ハート」や「ほし」など子どもにわかりやすいマークをつけておくといいと思います。可能であれば、用途別・機能別に箱を分けて用意すると、なおよいでしょう。
引用元:堀田はるな「モンテッソーリ・メソッド」P131~132参照
片づけなくて困ることが多いと思います。
子どもが片づけられる決まった場所にしておくことと、おもちゃの数はできるだけ把握しやすい数にしたいものです。
おじいちゃんやおばあちゃんからおもちゃを貰って必要以上に増えてしまったら誰かに譲って減らすといいです。
4.ルーティンを決める
保育園や幼稚園に行きだすとある程度決まったルーティンになると思いますが、なかなか子どもが支度をしてくれずイライラすることがあると思います。
2~3歳ごろの秩序の敏感期には「いつもと同じ手順で」「いつもと同じことをする」ことが大好きな時期です。この時期の特性を活かして、子どもがやるべきことをルーティン化してしまいましょう。最初のうちはごくシンプルなものがよいと思います。
(中略)
毎日繰り返して子どもが段々慣れてきたら、「そろそろ出かける時間だね、出かける前に何をするんだっけ?」と声をかけるだけですみます。休み明けに、何をするか忘れているときには「『カバン』 『靴』だったよね」と短く伝えればオーケーです。
引用元:堀田はるな「モンテッソーリ・メソッド」P136~138参照
休みの日もできるだけ平日と同じ時間に寝るように誘導したいところです。
だから、日中によく体を動かして遊ぶと比較的夜早く寝る傾向にあります。
5.積極的に共感する
子どもが積極的に行動できるには「共感」することが大切なようです。
褒められるというのは誰にとっても嬉しいものですが、子どもが何かをやり遂げたときは、大人目線で「褒める」より、子どもの気持ちに「共感」してみてください。
(中略)
子どもの達成感に大人が共感することは「あなたが頑張っているのをいつも応援していますよ」というメッセージを送ることです。子どもがこのメッセージをしっかり受け止めたとき、子どもの内側に「自信」が芽生えていきます。
引用元:堀田はるな「モンテッソーリ・メソッド」P139~140参照
褒めることがダメなわけではないと思いますが、子どもの気持ちに寄り添うために「共感」することに意識したものです。
6.お手伝いをしてもらう
洗い物や料理をしているとき、私もやりたいと言ってこないですか?
2~3歳の子どもは大人の真似をするのが大好きです。特にいつも一緒にいる親やお姉ちゃん、お兄ちゃんの真似をしたがります。その願いを最大限にかねられるのが「お手伝い」です。
(中略)
子どものやる気を削がないためのポイントは「子どもがやっている間には、あれこれ口を挟まずに任せる」ことです。
引用元:堀田はるな「モンテッソーリ・メソッド」P142~143参照
子どもの手伝い気持ちを無視して邪魔扱いしてしまうこともありますが、子どもにも口を挟まずやらせてあげたいものです。
【子育て本の紹介】子育てが疲れる原因を解消する考え方がわかる「モンテッソーリ・メソッド」まとめ
子育てで疲れることは仕方がないことかもしれません。
子どもは自分でできないことが多く、目が離せないですし大人が理解しにくい行動をとることがあります。
でも、人と比べないや完璧主義をやめて子どもはできないことが多いなど、考え方を少し変えるだけでも疲れは軽減されます。
自分の子どもをよく観察して、子どもが行動しやすいように日々の子育てをどうしていくかを考えていくことが親の役割なのかなと最近思うようになりました。
ぜひ、あなたの子育ての参考にしてみてください。
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